IBM i(AS/400)開発に生成AIの力を組み込むアドオン製品 「IBM Bob Premium Package for i(PP4i / PPi、以下「PP4i」)」。
前回の第1部「導入編」では、PP4iの概要から前提条件、インストール手順、IBM iへのSSH接続設定までを解説しました。
第2部となる本記事では、いよいよPP4iの本領発揮となる「動作確認(Read / Execute)」を解説します!
5250画面やVS Codeのエディタ操作と比べ、AIアシストによって業務がどのように効率化されるのか、実際の検証結果と共にご紹介します。
第1部で解説した接続設定が完了すると、画面左側の「OBJECT BROWSER」から、IBM i上のユーザーライブラリやソースメンバーの検索・表示がダイレクトに行える状態になります。
この状態が確認できたら、PP4iのAI機能を活用した動作確認へ進みましょう。
まずは、IBM i上のソースコードやIFS上のファイルをBobが直接読み取り、解説してくれるか検証します。
5250画面での検索・照会操作をイメージし、ライブラリ内のソースメンバー検索と解説をBob(チャット)に依頼してみました。
実行した操作:
・ライブラリ HNDLIB91 の QRPGLESRC 内にあるメンバー一覧の検索を指示
・続けて BPL020.RPGLE(得意先別受注一覧表)の処理概要の解説を依頼
検証結果:
・メンバー一覧が、説明(テキスト)や行数付きの見やすい表形式で提示されました。
・使用している物理ファイル/論理ファイルや処理フローまで正確に解析・解説され、5250画面やソースを直接開くことなく処理内容を瞬時に把握できました。
Code for IBM i で開いたエディタタブのソースコードで 特定のステップの解説を依頼することも可能です。
そのため、開いているソースコードの特定ブロックを指定して解説させてみます。
実行した操作:
・「Code for IBM i」で開いたエディタ内でコードを範囲指定
・右クリックメニューから [IBM Bob] > [Explain Code] を実行
検証結果:
・指定した処理フローの図解と、わかりやすい解説テキストが返却されました。
・なお、右クリックからだけでなく、チャット欄で「今、開いているタブのソースコードを解説して」と指示するだけでも同様に解析してくれます。
QSYS(ライブラリ構造)だけでなく、IFS(統合ファイル・システム)上のファイルも同様に参照可能です。
実行した操作:
・「IFS BROWSER」から対象のストリームファイルを選択してタブ表示 > コードを範囲指定して右クリック > [IBM Bob] > [Explain Code] を実行
検証結果:
・QSYSのソース同様、処理フローのビジュアル解説と詳細な説明が出力されました。
ファイルパスの指定や「今開いているタブ」といった指示(コード本文をチャットに直接貼り付けない方法)で依頼する場合、Bobは裏側で「ファイル読み込みツール」を使用します。
ワークスペース外のファイルにアクセスする際は追加権限が必要になるため、あらかじめ以下の設定を行っておくことを推奨します。
<設定手順>
Bob IDEの Settings > Chat グループ内にある 「Allow outside workspace tool requests」 を有効化(チェックオン)にします。
※社内のセキュリティポリシーやアクセス制限をご確認の上、設定変更を行ってください。
次に、プログラムが参照しているIBM i上のデータベース(Db2 for IBM i)へBobが直接クエリを発行し、データを参照できるか検証します。
実行した操作:
5250画面でのDSPOBJDやRUNSQLをイメージし、チャットで以下を順に依頼
・総件数の取得
・テーブル定義情報の取得
・特定条件でのレコード検索
検証結果:
依頼を検知すると、Bobが自動的に「IBM i Database モード」へ切り替わり、適切なSQLを生成・実行して回答してくれました。
テーブルの総件数や定義情報はもちろん、コード値の分布などもきれいに表形式で視覚化されました。
今回は、IBM Bob Premium Package for i(PP4i)の「Read(参照・解析)」と「Execute(DB照会)」の基本動作を検証しました。筆者の場合、以前から「Code for IBM i」を利用していたこともあり、PP4iのインストールから動作確認までスムーズに移行できました。
一方で、PP4iの導入をきっかけに初めて「Code for IBM i」に触れる方の場合は、初期設定やVS Code独特の操作感に慣れるまで少し時間を要するかもしれません。
しかし、そのハードルを一度超えてしまえば、Bob IDE上でソースコードの解読やデータ照会がチャット感覚で完結する圧倒的な開発体験が得られます。これは間違いなく投資価値のある環境変化と言えるでしょう。
次回以降は、今回は触れられなかった Edit(コード修正)、Build(コンパイル)、Test(RPGUnit連携) の実践ステップについても詳しくご紹介する予定です。ぜひご期待ください!
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