クラウド # IBM Cloud # PVS One # クラウドシフト・リフト # IBM i (AS/400)

MONO-Xの強みや独自サービスをご紹介する連載ブログがスタートしました。
第3回となる今回は、IBM i 環境におけるクラウドとオンプレミス間の接続課題を解決するPVS One『X2 Gateway』の真価について深掘りします。
企業のクラウド移行が加速するなか、オンプレミスとクラウドをどう安全かつ効率的につなぐかは、多くのIT部門が直面する共通課題です。
特にIBM i 環境をクラウド化する際には、IBM Cloud環境へのVPNや閉域接続のコスト、BCP対策としての二重回線化、通信経路の冗長化といった複雑な設計が必要になります。
そこで登場したのが、MONO-Xがご提供するPVS Oneの『X2 Gateway』です。
1台のゲートウェイでアクティブ−アクティブ通信を実現し、クラウドとオンプレミスの境界をシームレスに接続することで、コストを抑えながら高可用性と運用のシンプル化を両立します。
本記事では、そんな『X2 Gateway』が解決する課題と、導入効果をわかりやすく解説します。
1.導入前に多くの企業が抱える課題
クラウド利用が一般化する今、オンプレミスとクラウド間の通信設計は企業ネットワークにおける重要テーマです。
特にIBM i などの基幹システムをクラウドと連携させる場合、次のような悩みがつきものです。
- 回線を二重化、あるいは他拠点接続化するとコストが倍増する
- VPNや閉域接続の設定・保守が複雑
- ネットワーク関連の管理が煩雑
こうした問題は、クラウド移行後の運用コストを押し上げ、結果的にBCP対策が形骸化してしまう原因にもなっています。
2. 「X2 Gateway」がもたらす新しい接続のかたち
PVS Oneの「X2 Gateway」は、これらの課題を根本から見直すために設計されたデュアル・アクティブ通信ゲートウェイです。
その最大の特長は、「2本の回線を同時にアクティブ利用できる」こと。
これにより、単なる冗長構成ではなく、次のような効果を実現します。
- アクティブ−アクティブ通信で常時負荷分散
- 通信断時も即時切り替え、セッション維持で業務継続
- 通信帯域についてコストメリットがある
既存のルーターやセキュリティポリシーを大きく変更する必要もなく、段階的なクラウド移行にも対応します。
主な特徴は以下の通りです。

従来のIBM Cloudで利用されているVPN for VPCとの比較

3.アクティブ-アクティブだけじゃない。X2 Gatewayの隠れた強み
X2 Gatewayの真価は、通信を二重化するだけではありません。
企業のネットワーク運用を支える多層的な機能群が、“止まらない”だけでなく“賢く運用できる”ネットワーク基盤を実現しています。
(1)ネットワークコネクションの柔軟性
- DL2対応閉域網に対応し、セキュアかつ高品質な通信を確保。
- 主要ベンダーのオンプレゲートウェイ(FortiGate / Cisco / NEC)との連携が可能。
→ 既存設備を活かしながら段階的にクラウド連携を進められます。
(2)ネットワーク設定・管理の自動化
- Controllerによる集中管理・プロビジョニングで設定を自動化。
- WEB管理画面でステータス表示・トラフィック分析が可能。
- アラート通知や統計メールにより、障害予兆をいち早く検知。
→ 運用担当者の手作業を最小化し、“見える運用”を標準化。
(3)ネットワーク機能の拡張性
クラウドリフトとクラウドシフトを組み合わせたアプローチは、「リフト&シフト」と呼ばれます。
- ルートベースVPN / 動的ルーティング(BGP)に対応。
- スタティック/トラッキングルーティングによる柔軟な経路制御。
- ポリシーベースルーティング(PBR)で入出方向のトラフィック制御を細かく設定可能。
→ マルチクラウドや多拠点構成でも、効率的な経路最適化が可能。

4.運用の“見える化”と“賢さ”を兼ね備えたゲートウェイ
X2 Gatewayは、単に冗長化を実現する装置ではなく、「ネットワークの安定性 × 運用の利便性 × 拡張性」を一体で提供するゲートウェイです。
企業ネットワークの複雑化が進む今、“2本の回線を賢く使いこなす”だけでなく、“ネットワーク全体を見渡せる”設計思想こそが、X2 Gatewayの本質的な価値です。
貴社のIBM i 環境を「止めない」、そして「最適に運用する」ために、この『X2 Gateway』が強力な支えとなることでしょう。
クラウドとオンプレミスの安全かつ効率的な接続、BCP対策の強化、運用コストの最適化にお悩みではありませんか? MONO-Xは、貴社の具体的な課題に対し、『X2 Gateway』を活用した最適なソリューションをご提案いたします。
詳細資料のご請求や、個別のご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。 経験豊富な専門家が、貴社のビジネスを『X2 Gateway』で力強くサポートいたします。
連載第1回の記事「PVS環境でのバックアップをより柔軟にーDR、システム移行でも活用できる「PVS One R2」とは?」は こちら
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