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Claude Projectsを使って独自HTMLテンプレートを自動生成してみた

作成者: admin|Sep 10, 2025 8:36:46 AM

この記事では、SQLコメントにUIアノテーションを記述し、Claude Projects(LLM)でPHPQUERYのHTMLテンプレート(独自形式)を自動生成する手法を紹介します。従来手動で作成していたHTMLテンプレートを、SQLの意図から自動生成することで、開発効率がどの程度向上するかを検証しました。

※ この記事の検証にはClaude Opus 4.1を使用しています。

PHPQUERYは、IBM i(AS/400)のDB2データをWeb UIで可視化するBIツールです。


PHPQUERYの実行画面

SQLの実行結果を直接HTMLテンプレートにバインドできる独自の機能を持っています。

例えば、以下SQLをバインドさせるために

HTMLの要素に、id="フィールド名_テーブル番号"の形式で記述します。

すると、SQLの結果が自動的にマッピングされます。

 

Claude Projectsは、特定用途に特化したLLM環境を構築できます。今回はPHPQUERY HTMLテンプレート生成に特化したプロジェクトを作成し、チャットでSQLを渡すとそのSQLに対応したテンプレートページを生成するようにします。

このプロジェクトを実行するために、次の4つを準備します。

  1. SQLアノテーションのルールを記述したMarkdownファイル
  2. PHPQUERYのHTMLテンプレートのルールを記述したMarkdownファイル
  3. 生成されるHTMLのサンプル
  4. プロジェクトで使用するLLMに渡すシステムプロンプト(Markdown形式で記述)

準備内容の詳細

SQLアノテーション仕様

SQLを渡してHTMLテンプレートを出力させますが、SQLだけだとページ情報、フィールド詳細情報が足りないため

上記の様にSQLコメントでアノテーションを入れられるようにしてみます。

このようなアノテーションを定義することで、出力されるページやフィールドの詳細をユーザーが指定できるようになりました。

HTMLテンプレート仕様

HTMLテンプレートは独自形式なのでルールを簡単に記述してみます。簡単な基本ルール、記述形式を例を組み合わせて書いています。テーブル番号のルールはわかりにくいので独立して書いています。

HTML出力サンプル

プロンプトや仕様だけでも動作しますが、より精度の高い出力を得るため、期待する出力サンプルもLLMに提供します。

プロンプト設計

プロンプトは一般的なHTMLの知識しか持たないLLMに、PHPQUERY特有の形式を正確に生成できるようにするため、具体例の提示制約の明文化を意識して作成しました。

Claude Projectsの新規作成は以下の手順で作成しました。

  1. Claude.aiにアクセスし、左サイドバーから「プロジェクト」を選択
  2. 「新規プロジェクト」をクリック
  3. プロジェクト名に PHPQUERY HTMLテンプレート自動生成、プロジェクトのテーマには SQLからPHPQUERY用のモダンなHTMLテンプレートを自動生成する を入力する
  4. 準備したドキュメントを ファイル に追加する
  5. 手順 にシステムプロンプトを プロジェクトの指示 として設定します

では実際に試してみます。Claude.aiのプロジェクトで新規作成したプロジェクトを選択し、チャットで SQLアノテーション仕様 で記述したSQLを入力してみます。

無事出力されました!

この出力されたHTMLテンプレートをPHPQUERYの同じクエリに適用すると

上記の画面が表示されました。細かい調整が必要ないほど、完成度の高い出力が得られました。

※ デモで使用している商品画像はUnsplashのフリー素材を使用しています

 

今回作成したプロンプトの指示は比較的シンプルですが、LLMが文脈を適切に理解し、独自形式のテンプレートでも高い精度で生成できることが確認できました。

この手法により、以下の効果が期待できます。

  • HTMLテンプレート作成時間の大幅短縮
  • 人的エラーの削減
  • デザインの一貫性確保

独自フォーマットを扱う他のシステムでも、同様のアプローチが応用可能だと考えています。

▼「PHPQUERRY」についての詳細は以下リンクをご覧ください。
https://phpquery.jp/
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