クラウド # PVS One # クラウドシフト・リフト

企業の基幹システムとして絶大な信頼を誇るIBM i。しかし、その運用がオンプレミス環境である場合、担当者の方々は避けて通れない課題に直面します。
その核心にあるのが、システムのブラックボックス化を招く「属人化」です。オンプレミスならではのハードウェア構成、独自の運用手順、長年の改修で複雑化したシステムは、結果として知識を特定の担当者に集中させ、意図せずして引き継ぎ困難な状況を生み出してしまうのです。
休日返上の障害対応や、常に付きまとうシステム更改へのプレッシャー。「担当者が辞めたら終わり」という見えないリスクに、限界を感じてはいませんか?
その構造的な課題を根本から解消するのが、IBM i のクラウド移行です。本記事では、オンプレミス運用が抱える根本的な課題を整理し、クラウド移行がもたらす変化と、担当者の皆様のワークライフバランス向上について解説します。
IBM i ユーザー企業が抱える3つの課題:持続可能な働き方を阻む壁
多くのIBM i ユーザー企業では、以下のような保守・運用に関する課題を抱えているといわれています。
1. 突発的なハードウェアトラブルからの解放されない日々
マシンのトラブルが発生すると、情報システム部門は迅速な対応を求められてしまいます。
特に、オンプレミス環境では、機器の故障や老朽化、セキュリティの脆弱性対応など、ハードウェアの保守対応が不可欠で、システムに「アテンションランプ」が点灯したり、テープ装置が壊れたりするたびに、担当者は保守ベンダーやIBMと連携し、休日でも対応を…ということがしばしば。
こうした突発的な対応は、担当者の心身に大きな負担をかけ、「いつ呼び出されるかわからない」というプレッシャーから解放されない日々を生み出してしまいます。
2.属人化が招く事業継続性のリスク
日々の運用作業(例:テープの入れ替え)や、特殊なトラブルの対応方法は一部の担当者に集中していることが多いので、「特定の担当者がいなければ対応できない!わからない!」という属人化が発生しやすい状況です。
このリスク、実は企業の大きな課題といえます。
その結果、「担当者の異動や退職時には運用がストップしてしまう」「引き継ぎや体制変更時の業務負担が増大してしまう」などのトラブルから、多大な時間と工数を要することになり負担が増えてしまうことが考えられます。
3.定期的なシステム更改の重圧
従来のオンプレミス環境では、サーバーの老朽化に伴い、5年から8年ごとにシステム更改が発生します。この更改プロジェクトは、ハードウェアの選定、ベンダーとの調整、データの移行、そして新環境でのテストなど、非常に大きな労力を伴うものです。
そのため、運用担当者は、日々の業務に加え、この大がかりなプロジェクトの重圧に常に晒されることになってしまうのです。
クラウド移行が解決する、ウェルビーイングと生産性の両立
実は、IBM i をクラウドへ移行することが、これらの悩みを解決する大きな一歩となります。
1.物理ハードウェア保守からの解放
「IBM Power Virtual Server」のようなIBM i のクラウド環境を利用すれば、物理的なハードウェアに関する保守業務は不要になります。サーバー本体やディスクの故障、老朽化に伴う部品交換といった管理はクラウド事業者が行うため、担当者はこれらの心配から解放され、本来の業務に集中することが可能になります。
2.運用業務を自動化・標準化し、誰でもできる業務へ
クラウド環境では、バックアップや監視といった日常的な運用業務を自動化することが可能です。
例えば、当社のPVS Oneサービスでは、専用のバックアップツール「R2バックアップ」や独自の監視システムを活用することで、人の手を介する作業を最小限に抑えることが可能です。これにより、特定の担当者の知識や経験に頼る必要がなくなり、誰もが安心して運用できる体制が整い、属人化解消につながります。
3.システム更改の負担を大幅に軽減し、より戦略的な働き方へ
一度クラウドに移行すれば、以降は物理的なハードウェアの寿命を気にする必要がありません。クラウド基盤の中で仮想マシンを移設するだけでシステムを継続できるため、数年ごとに発生していた大規模なハードウェア更改プロジェクトは不要になります。必要に応じてCPUやメモリ、ストレージといったリソースを柔軟に増減できるので、IT部門は従来の維持管理作業から解放され、より戦略的な業務にリソースを集中できます。
持続可能な働き方へ、最初の一歩を踏み出そう
保守や運用業務の属人化は、事業継続を脅かすだけでなく、いつの間にか貴重なIT人材の成長機会をも奪っています。IBM i のクラウド化は、その状況を打破する一手です。クラウドは、IT部門に新しい働き方をもたらします。
- 担当者は、日々の煩雑なハードウェア保守から解放される。
- 運用の自動化により、チーム全体の負担が大幅に軽減される。
- 創出された時間で、より価値の高い戦略的な業務に集中できる。
IBM i のクラウド移行は、単なるインフラの置き換えではありません。IT部門の働き方改革を進め、企業全体の競争力を向上させるための重要な一歩です。
「とはいえ、何から始めたらいいか分からない…」
そんな方も、ご安心ください。
そんなときに役立つのが、弊社のPVS Oneです。PVS Oneは、単にIBM i をクラウドに移行するだけでなく、移行後の運用やサポートまで、全部まとめてお手伝いするサービスです。
- お客様のシステムに最適なクラウド構成を一緒に考えます。
- 手間のかかる移行作業も、私たち専門家がしっかりサポートします。
- IBMクラウドのサポートも、PVS Oneなら日本語で丁寧に対応しますので安心です。
運用負担を最小限に抑えることができますので、システム運用や担当者の負担でお悩みのIT担当者の皆様は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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